当ブログについて(はじめに)

当ブログは、管理人の趣味や日々のどうでもいいことに関する偏執的な考察をのらりくらりと述べるものです。趣味のボードゲーム和訳以外の実用性は皆無ですので、過度の期待をしたり、記載されている内容について憤激の巨人と化して荒らしまわるのはご遠慮ください。逆にネタにされかねません。

また、各記事にはたいてい広告がついてきていますが、管理人の本意ではありません。無料プランの宿命なので、その悲しきさだめに涙してあきらめてください。

以上のことをまずはご理解いただき、ご自由に当ブログ内を徘徊閲覧ください。

ボードゲームの雑感「マーダーミステリーがはやるミステリー」

ご他聞に漏れず、ボードゲームメカニクスやジャンルには流行り廃りがある。世界のボードゲームマーケットでもあるが、日本の同人ゲーム界隈では特に顕著である。少し前は人狼大喜利ゲーム(コミュニケーション系ゲーム)ばかりだった。人狼大喜利ゲームデザインの際にシビアなゲームバランスを考えずに済み、盛り上がりはメンバーのせいにすることができるので、似たようなゲームが乱立することになる。仲間内で盛り上がりのハードルが低い状態で(グループで活動しているユウチュウバアによるプレイ風景とか、無理やり盛り上げなくてはならない雰囲気も含まれる)あっても、シラフでソクラテスラや我流功夫極めロードをやるのは、相当な精神的苦痛を伴うのではないかと思う。また、この手の類のゲームは最低でも5人以上は集まらなければ成立が怪しい。そもそもこれらのゲームのターゲットとしている層は、別にボードゲームじゃなくても楽しめればよいという人々なので(人狼については参加者が二極化している問題が別にある*1)、だったらわざわざ道具を用意してやるまでもなく、飲み会の定番ゲームでもやればよろしい。個人的なおすすめは「愛してるよゲーム」「たこ八」「パーマン」である。知らない人のために、本記事の最後でやり方を説明するので、興味があれば参照されたい。

*1:人狼?何それ?面白そう!」という人々と、負けたら死ぬという覚悟で臨み、少しでもセオリーから外れた行動をする人がいれば不愉快を隠さないガチ勢という両極端なプレイヤー層になっている。

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ボードゲーム和訳「Dragonkeepers(Drachenhüter、ドラゴンキーパー、ドラゴンの守り人)」

2023年のエッセンで発表されたボードゲームで、思わず「おや?」と思ったゲームがあった。日本語の情報サイトでは、エッセンで発表されたゲームの紹介は重いゲームに偏るような印象がある。そんな中でカード主体で、プレイ中の写真がひときわ目を引くゲームがあった。それが「Dragonkeepers(ドラゴンキーパー)」である。何が目を引いたかというと、場の中央にある「魔導書」だ。カードで書物を表現しているだけではある。が、雰囲気は抜群だ。それだけではなく、この魔導書から手札に入れたりカードを場にプレイするためのルールを決めたりと、魔導書が中心のゲームとなっていて、意味のあるフレーバーとなっている。似たようなゲームに「Valdora(ヴァルドラ)」があり、こちらもカードを書物のように表示してアイテムや依頼を受けるという、ゲームの中心的なメカニクスとなっていた。さらにこのゲーム、「アンドールの伝説」「ロビンフッド」のミヒャエル・メンツェルが作った初めての非協力ゲームというのだから、注目せざるを得ないだろう。ちなみにルール上でゲームの邦訳は「ドラゴンの守り人」としているが、公式ではないので本エントリーのタイトルは単にカタカナで「ドラゴンキーパー」とした。

余談だが、このゲームのパケ絵を見てFF5のガルラを思い出したのはおれだけだろうか。

ガルラ

Boardgamegeekのページは以下を参照。

boardgamegeek.com

和訳ルールはこちら。別冊ルールはこちら

 

(2024/2/15追記)

ラセルダも2019年に「Dragon Keepers」というゲームを出しているようだ。こちらは日本では「ドラゴン・キーパーズ」でナカテン(・)と複数形のズがついているので、紛らわしいが区別することは可能である。ただ、やはり検索性が悪いので「ドラゴンの守り人」という邦題が浸透すればいいなー、と思っている。ちなみに「ドラゴンの守護者」と訳すむきもある。が、箱の裏の説明文が「あのドラゴンであっても、まだ空を飛んだり火を吐けない幼いドラゴンには保護が必要だ」という一節で始まっていることから、単なる守護者ではなく、幼体を守り育てるという意味が含まれていると考え、当サイトでは「守り人」の訳語をあてた。

ボードゲームの雑感「イーオンズエンドレガシーを終わらせた」

本サイトの新年1発目の記事である。が、この段階ですでに1月も半分以上過ぎていることに驚きを禁じえない。ちなみに年内最後の記事投稿や年明け1発目の投稿の場合、凡百のボードゲームサイトはたいてい「今年(昨年)遊んだ振り返り」だの「今年(昨年)遊んだゲームのランキング」だのを載せたりしているが、どのランキングもその年話題になったゲームやゲーム賞をとったものの再確認で大差がない。またビュー数が命と考えているようなサイトであれば「今年(昨年)の人気記事」なるものを載せ、総括を図ることが多いようだが、「で?」という感想以外は出ない*1。よって、本サイトではそうした記事は書かない(そもそも昨年投稿した記事が4件しかないような季刊誌的サイトではやっても無意味であるw)。

*1:その点Board Game Memoはいついかなるときも淡々と1つのゲームを紹介するのみという姿勢がブレず、さすがである。

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ボードゲームの雑感「初めてのレガシー(ネタバレなし。そもそも読む価値があるかも怪しい)」

当ブログの更新が滞っている中、パレスチナが大変なことになっていたり、ジャニーズがマック赤坂の政党みたいな社名になっていたり、豪華絢爛でバラ色の外面を演出していた宝塚が、実は安達ケ原の鬼婆ばりの恐怖が支配する黒塚状態であったりと、おっさんにはもうついていけないくらい世の中の動きが早すぎる。

一方でボードゲーム界隈に目を向けると、リメイクやら続編やらメカニクスモリモリのどこかで見たような印象がぬぐえないもの、一時期の人狼並みに乱発されるマーダーミステリーばかりが目立つ印象で、世の中の動きと対照的に停滞気味の感がある。こういうときこそ過去の名作やら積んでいるゲームをプレイする絶好の機会である。

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ボードゲーム和訳「Futschikato(フッチカート)」

最近は大人数に対応しているボードゲームがめっきり減り、パーティー向けの大喜利ゲームや人狼系を除くとほとんどなくなってしまった。そんな中、おれのお勧めしているボードゲーム紹介サイトであるThe Board Game Laboratory - Rebooted!!でも採り上げられたフッチカートは大人数でのプレイが前提になるカードゲームで、ルールも簡単という素晴らしい特性を備えたゲームだ。

このゲーム、日本語版も発売されていたものの、現在は品薄で手に入りづらく、こないだたまたま見たヤフオクでは日本語版が4,500円くらいで落札されていた。海外サイトで安く手に入るなら、ルール自体はそんなに難しくないため、和訳ルールを公開して普及を図ろうと思った次第である。なお和訳は、ファイル元にしたデータが英語版だったため、英語版のタイトルである「Fuji Flush」となっている。

Boardgamegeekのページは以下を参照。

boardgamegeek.com和訳はこちら

Crossing oceansがようやくoceansをcrossingしてきた

長かった。

 

ブログの更新が手につかないほどに長かった(誇張あり)。

すでにモノを手に入れたボードゲームの愛好家のプレイログを歯噛みしながら見ていたが、ついに海を渡って到着したのだった。

残像ではない。

……

………2セット。

説明しよう。プレオーダーが始まり、miniature marketで注文したのは9月末だった。当初は年末には発送するという話だったものが、1月頃となり、2月から3月という話になり、いつしかその予定すらも示されなくなっていた。BoardGameGeekのフォーラムでもminiature marketでプレオーダーしたんだけど、届いた人いる?という書き込みがあったくらいなので、やきもきしていたのは俺だけではなかったようだ。実際に俺も4月の頭に「まだ届かないんだが?」といった主旨のメールをサポートに送ったところ、プレオーダーだからいつ発送されるかもわからんし、在庫を優先的にまわせるわけでもねぇから許せという返信が来た。2週間後に。これでほとんどminiature marketは見限った。

謎のサイト(Meeple Galaxy)で購入をする

一応その間もRiogrande GamesやPDVelragを覗いたりしてはいた。しかしステータスは一向に更新されない。もはや諦めの境地にあった。そして5月の連休明けのことである。何気なくCrossing Oceansを検索したら、Meeple Galaxyというサイトで売っているではないか。気がかりなのは、今まで利用したことのないサイトであること、日本のwebサイトでは利用者があまりいないらしく、情報がなかったことである。おまけに通貨の単位がNOKという見慣れない単位かつ、500,00NOKと書いてある。調べたらNOKはノルウェークローネ、ノーベル賞の賞金で使われるやつだった。レートを調べてみると、1NOKは13.5円。500,00NOKということは675,000円か?ゲルツ先生の作品とは言えそんな高額になる?と思ってよくよく見ると、ケタ区切りのコンマの位置がなんだかおかしい。これは本来ピリオドにすべきでは…つまり実際は500.00クローネでは、と思えてきた。が、なんせ初めて使うサイトである。不安は尽きない。サイト内の別のゲームの値段も確認してみると、ドミニオン海辺(第二版)が460,00NOKであった。レートを当てはめれば6,210円、これはやはりコンマはピリオドととらえて間違いなさそうだ。「朝起きると、コンマになっていた」というSnakeman showのネタをつぶやきつつカートに入れて、決済を完了。とはいえ実際のクレジット利用明細を見るまでは67万の請求がくるやもしれぬ。

ただ、この商品は海外発送の場合、注文確定後に後日別途で送料の確認が発生し、そこでもう一度決済しないと発送はされない。送料の目安は事前にある程度わかっていたものの、実際にいくらになるかはわからない。実際に送料の連絡が来たのは翌日であった。送料とあわせて合計は777.60NOK(なお商品の500NOKは消費税込みなので、免税手続きをしたところ400NOKであった)。ほぼ商品と同額の送料となったが、これで待ち望んでいたゲームを手にすることができると一安心していた。ところがその矢先、事件が起きるのである。

待たせたな

注文から約2週間後の5月23日にMeeple Galaxyから、「とっくに発送してたけど、追跡番号送るの忘れてた。スマン!」のメールが来た。早速追跡してみれば、現在の場所は成田の税関である。連絡おせーよ。だがまあ、これであれば数日のうちに到着するであろう。ところがそのほんの3日前に事件は起きていたのである。1通のメールが来たのであった。

「Shipped:Order XXXXXXXX is on its way!」というタイトルと共に、本文の1行目にでかでかと「Good news gamer - Your order has shipped!」とある。当然差出人はMeeple Galaxyかと思っていたが、見覚えのある赤と黒のロゴは、半年近くもユーザーの期待を裏切り続けたminiature marketのそれであった。くそが。

結局、Meeple Galaxyからは5月24日、miniature marketからは6月2日に到着し、冒頭の写真のような状況に相成ったわけだ。いずれも箱つぶれ等はなく、状態に問題はないが、言うまでもなく手元に残すのはアメリカ野郎よりも北欧からの一品にすることにした。

Meeple Galaxyで買い物をするときの注意点

まあここを見る人がこういう状況に陥ることはないとは思うが、役に立つ点があるとすれば、マイナーなMeeple Galaxyという海外通販サイトの存在であろう。品揃えはボードゲーマー御用達の海外通販サイトに及ぶものではないが、そうしたサイトになければ、ここを探してみるのもよいだろう。このサイトを利用する際の注意点としては、

  • 値段についているコンマとピリオドに気をつけろ
  • 注文確定のあとにくる送料の通知を見逃すな
  • 免税手続きを忘れるな

以上の3点である。1つ目と2つ目は本文に書いた通り。3つ目は注文の際にきちんと本文を読んでいれば、「国外の場合は免税となるから、割引コード欄に免税対象である単語を入れること」とあるので、それに従って入れればよい。2023年5月現在であればINTERNATIONALと入力する形であったが、もしこれから注文をするのであれば、このあたりが変更になっている可能性があるので、きちんと注意書き読むことを忘れないように。

ボードゲームの雑感「ヤフオクのとあるボードゲーム出品の話」

前回の記事からずいぶん間が空いてしまった(ここまでテンプレ)。まあ立て続けにルール和訳をアップした反動だと思っていただければ良い。中には「もうこいつはブログを書くことを辞めたのでは」「STAP細胞を探しにいったままパティシエになってしまったのでは」「少年革命家と称するNEETにあこがれて中年革命家を目指し、自堕落な生活を送っているのでは」と、種々の勘ぐりをする方もいるかも知れないが、そんなことは多分ないし、辞めるときには「不惑の男の子に戻ります!」とキャンディーズみたいなことを言って辞めるつもりだ。

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