ボードゲームの雑感「イーオンズエンドレガシーを終わらせた」

本サイトの新年1発目の記事である。が、この段階ですでに1月も半分以上過ぎていることに驚きを禁じえない。ちなみに年内最後の記事投稿や年明け1発目の投稿の場合、凡百のボードゲームサイトはたいてい「今年(昨年)遊んだ振り返り」だの「今年(昨年)遊んだゲームのランキング」だのを載せたりしているが、どのランキングもその年話題になったゲームやゲーム賞をとったものの再確認で大差がない。またビュー数が命と考えているようなサイトであれば「今年(昨年)の人気記事」なるものを載せ、総括を図ることが多いようだが、「で?」という感想以外は出ない*1。よって、本サイトではそうした記事は書かない(そもそも昨年投稿した記事が4件しかないような季刊誌的サイトではやっても無意味であるw)。

そういう状況ではあるが、昨年書いた記事について、プレイ途中のまま暫定的な評価のままであったものに結論を出さねばなるまいと思い、筆をとるに至った。その宿題とは表題の通りイーオンズエンドレガシーである。上記の記事ではわずかな欠点はあるものの、そのゲーム本来の面白さは文句つけようがなく、ストーリーも執筆時点では満足がいくものだが、エンディングがクソの可能性もある、と結んでいる。で、最後までプレイしてみた上での感想を述べると、

「クソかもしれんという心配は杞憂であった」

ということだ。また、レガシーとはいってもそこで使うカードは通常のイーオンズエンドと変わらず、キャンペーン終了後に使用したカードを通常のゲームに混ぜて使えるように、丁寧に解説がなされているのは素晴らしい配慮だ。まあ他のレガシーゲームを知らないので、一般的なことなのかもしれないが、それでも「あー、こいつには苦労させられたわ」という思い出補正つきネメシスカードや、レガシーを通じて成長した自分のキャラクターが使えるのは嬉しい*2。特にネメシスカードは基本セットのみでは繰り返しプレイしているとバリエーションに乏しく感じられてしまうので、レガシーのネメシスカードが加わることでガラリと変わった戦いが楽しめるだろう*3

ゆえに、「イーオンズエンドの既プレイ者は必ずレガシーも楽しめる」との評価は変わらず、むしろ「バリエーションの増えたネメシスカードを使って、基本や終わりなき戦い、小拡張のネメシスと再戦できるから、プレイすべき」という推し要素が加わった評価となった。

さてレガシーをすべて終えたので、今回はほんの少しだけネタバレ、というか既プレイ者が気になる内容について、記事の最後で指摘しておきたい。これからプレイする予定の人で、うっかりネタバレを見てしまわないように、最近気づいたどうでもいい内容を間に挟んでおく。なお本文中のアスタリスクによる注釈は、脚注なので記事を最後までスクロールしないと見られないが、PC環境であればカーソルをアスタリスクに合わせれば脚注が表示されるので、お試しいただきたい。

最近気づいたどうでもいいこと

中東の血なまぐさい混乱がまだ続いている。おれ個人はイスラエルという国家が大嫌いだし、結果を見ればハマスイスラエルもやってることはかわらず単なるテロだと思っている。そしてこの事態を招いたのはハマスでもイスラエルでもなく、かつてのイギリスの二重舌外交の結果なのだから、イギリスが責任をもって納めろ、といいたい。

…という一見真面目なふりをした話が主なのではなく、ニュースサイトに載っていたイスラエルの首相であるネタニヤフの顔について話がしたいのだ。まずはYahoo!ニュースのサムネイルを御覧いただきたい。

(出典:Yahoo!ニュース(この場合は時事通信社なのだろうか?))

これだけでも結構な悪党面だが、これを見たときに、あるキャラクターに似ていると直感的に感じた。そのキャラクターはこれだ。

ヴェノム博士(Wii バーチャルコンソールMSXグラディウス2より)

知らない人のために、というか大半の人が知らないと思うが、ヴェノムはコナミの人気シューティング「グラディウス」シリーズの、MSX版オリジナル作品「グラディウス2」に出てきたキャラクターだ*4。おれは直感を信じて試みにネタニヤフの肌の色を変えてみた。

リーク人と化したネタニヤフ(ヴェノムはすでに滅びたリーク人という設定なのである。)

似ている。それではバクテリアンによる改造手術を施し、目を足してみよう。

ネタニヤフ博士

並べてみよう。

ネタニヤフ=ヴェノム博士説の証明完了。

これでネタニヤフはヴェノムである、ということが証明されてしまった。

どうでもいい話、おしまい。

再びイーオンズエンドレガシーの話

さて本題に戻ってここからはイーオンズエンドレガシーのネタバレの話。内容としては、キャラクターの強化と固有魔法は最終的にどうしたのか?というものだ。

繰り返しになるがネタバレ要素なので、未プレイの人は見ないほうがよい。既プレイの人が「そうそう、そうだよなー、これがあるからあのネメシスを倒せた」とか、「えっ、あの能力とらなかったの!?」といった楽しみをするだけの内容にもかかわらず、それを知ることで初プレイのときのインパクトが半減してしまうのは大変もったいない。というわけで、念のためネタバレ記述までもう少しスペースを空けることにする。

では改めて。今回のレガシーは2人プレイによるキャンペーンを行った。レガシーは4人までのプレイに対応しているが、それなりに手番が多く、やった感が大きい2人でのプレイとなった。それぞれのキャラクターの強化は以下の通りであった。

プレイヤー1(開始時破孔:開放済、1段階目、2段階目、1段階目)
装備品1:コスト5以上のカードを獲得したら+1ライフ
装備品2:1ターン中に1回のみ、自分のメインフェイズ中にパルストークン2個使うと、捨て札の山にあるカード1枚を手札に戻す
チャージ能力(必要チャージ数5):サプライから任意の呪文を1枚得る。それを仲間の手札に加えてもよい。さらに仲間1人は2チャージを得る。
固有呪文:1ダメージ。ミニオンに対しては追加で1ダメージ。さらにデッキの1番上のカードを1枚確認する。そのカードを破壊してもよい

プレイヤー2(開始時破孔:開放済、3段階目、3段階目、2段階目)
装備品1:自分がプレイヤー1名の破孔を開放したとき、自分の手札または捨て札の山にあるカード1枚を破壊してもよい
装備品2:1ターン中に1回のみ、自分の攻撃で合計で5以上のダメージを与える呪文をキャストしたらチャージ2を得る
チャージ能力(必要チャージ数5):プレイヤー1名はセット中の呪文1枚を捨てることなくキャストし、ダメージ+1。プレイヤー1名の破孔を2回強化する。
固有宝石:1エーテルを得る。自分の破孔が3つ以上開放されていれば+1ライフ。ターン順カードの一番上をめくって、そのカードを山札の一番下に入れても良い。

なにせこのゲームは回復が渋いことで有名だ。チャージ能力でライフ回復を獲得する選択肢もあったが、ライフ切れ=即死ではないことから、後ろ髪引かれながらもライフ回復のチャージスキルはとらなかった。プレイヤー1(おれ)はサポートに徹し、プレイヤー2は自分の破孔開放で1枚カードを破壊する能力を生かしてデッキを圧縮しつつ火力で攻める役割分担としたため、危険なダメージはおれが引き受け、プレイヤー2の固有宝石でターン順を操作しつつ回復、という流れを基本戦術とした。またグレイヴホールドの回復はまったく考慮していなかったものの、チャージスキルでコスト7の5ダメージ+グレイヴホールド1回復呪文を圧縮しきったデッキで2ターンおきに使ったり、沈静化効果を持つ宝石でグレイヴホールドを攻撃するミニオンを無力化することで、ラスボスを除けばグレイヴホールドはほぼ安泰であった。

というわけで、おしまい。

念のためにネタバレ部分から脚注を遠ざけておく。

*1:その点Board Game Memoはいついかなるときも淡々と1つのゲームを紹介するのみという姿勢がブレず、さすがである。

*2:もっとも、成長したキャラクターは無印~終わりなき戦いと関連する小拡張のキャラクターよりもかなり強力なので、通常プレイでは一部の能力を封印することが推奨されている。

*3:ただし成長したキャラクターの相手を前提としたネメシスカードなので、こちらも通常のネメシスカードよりも効果が強力になっていて、少し難易度が上がる。

*4:MSX版のグラディウスは独自のストーリーが展開されており、グラディウス2、グラディウス-GOFERの野望 Episode II-、サラマンダの3作にわたってこのヴェノム博士が仇敵となっている。そしてそれから十数年後、なんと新作としてWii WareでグラディウスReBirthが発表されるとは思わなかった。内容としてはグラディウス2の前日譚となっている。