ボードゲーム和訳「Dragonkeepers(Drachenhüter、ドラゴンキーパー、ドラゴンの守り人)」

2023年のエッセンで発表されたボードゲームで、思わず「おや?」と思ったゲームがあった。日本語の情報サイトでは、エッセンで発表されたゲームの紹介は重いゲームに偏るような印象がある。そんな中でカード主体で、プレイ中の写真がひときわ目を引くゲームがあった。それが「Dragonkeepers(ドラゴンキーパー)」である。何が目を引いたかというと、場の中央にある「魔導書」だ。カードで書物を表現しているだけではある。が、雰囲気は抜群だ。それだけではなく、この魔導書から手札に入れたりカードを場にプレイするためのルールを決めたりと、魔導書が中心のゲームとなっていて、意味のあるフレーバーとなっている。似たようなゲームに「Valdora(ヴァルドラ)」があり、こちらもカードを書物のように表示してアイテムや依頼を受けるという、ゲームの中心的なメカニクスとなっていた。さらにこのゲーム、「アンドールの伝説」「ロビンフッド」のミヒャエル・メンツェルが作った初めての非協力ゲームというのだから、注目せざるを得ないだろう。ちなみにルール上でゲームの邦訳は「ドラゴンの守り人」としているが、公式ではないので本エントリーのタイトルは単にカタカナで「ドラゴンキーパー」とした。

余談だが、このゲームのパケ絵を見てFF5のガルラを思い出したのはおれだけだろうか。

ガルラ

Boardgamegeekのページは以下を参照。

boardgamegeek.com

和訳ルールはこちら。別冊ルールはこちら

 

(2024/2/15追記)

ラセルダも2019年に「Dragon Keepers」というゲームを出しているようだ。こちらは日本では「ドラゴン・キーパーズ」でナカテン(・)と複数形のズがついているので、紛らわしいが区別することは可能である。ただ、やはり検索性が悪いので「ドラゴンの守り人」という邦題が浸透すればいいなー、と思っている。ちなみに「ドラゴンの守護者」と訳すむきもある。が、箱の裏の説明文が「あのドラゴンであっても、まだ空を飛んだり火を吐けない幼いドラゴンには保護が必要だ」という一節で始まっていることから、単なる守護者ではなく、幼体を守り育てるという意味が含まれていると考え、当サイトでは「守り人」の訳語をあてた。