ボードゲームの雑感「ヤフオクのとあるボードゲーム出品の話」

前回の記事からずいぶん間が空いてしまった(ここまでテンプレ)。まあ立て続けにルール和訳をアップした反動だと思っていただければ良い。中には「もうこいつはブログを書くことを辞めたのでは」「STAP細胞を探しにいったままパティシエになってしまったのでは」「少年革命家と称するNEETにあこがれて中年革命家を目指し、自堕落な生活を送っているのでは」と、種々の勘ぐりをする方もいるかも知れないが、そんなことは多分ないし、辞めるときには「不惑の男の子に戻ります!」とキャンディーズみたいなことを言って辞めるつもりだ。

さて先日ゲルツ先生のCrossing Oceansの出荷が12月中から1~3月中と後ろ倒しになった連絡をうけて意気消沈しているおれだが、気を取り直して日課のようになっているヤフオクボードゲームの出品を覗いてみた。どこかの記事でも書いたが、ヤフオクを見始めた2005年頃は1500件程度だったものが今や5000件を超えている。だから昔は一応出品リストをすべて見ていたが、今はそんな暇も気力もないので注目のオークションを500件くらい眺める程度になっている。

出品が増えた要因は、まずは当時に比べるとボードゲームの認知度が上がっていることが挙げられるが、それに伴って転売屋と呼ばれるクズが増殖していることが大きいと思う。転売屋とそうではない出品者の区別がつけづらいこともあって、運営は放置状態である。

そんな中、とある出品物が目に止まった。

画像はYahoo!オークションより。

人気マンガである「ダンジョン飯」と「モンスターメーカー」がコラボした「モンスターイーター」というボードゲームが昨年発売されたが、すぐに売り切れてしまった。少なからぬ数の転売屋が蠢いていたと予想されるが、アークライトからの販売ということで再販を待つ人も多く、そこまで転売屋から買った人はいなかったのではと思う*1

この出品者が転売屋であるとは判断できないが、違和感を持ったのはわざわざ内容物を分割して出品していることだ。上の画像はアイテムカードのみだし、他の出品物をみるとキャラクターカードのみ(しかも1グループ分だけ)、トークンのみ、深部モンスターカードのみというように、全部集めればゲームをすることはできるが、当然すべてそろえると定価をはるかに超える。ディアゴスティーニ商法なのだろうか。

この出品者の他の出品物を見ると、ボードゲーム以外にもフィギュアやらプラモやらを分割して出品しているようだ。興味を持って取引に関する評価を覗いてみると、悪い評価には必ず反論のレスをつけ、しかも分割出品したものについて「分割前の定価が○円のものがこんな低価格で買えるかよ」というようなものが多かった。正式な販売店からの購入でない以上、こうしたトラブルは自己責任以外の何物でもないが、分割する必要性を感じないものをわざわざ分割して、そろえたければ割高であることを承知の上で全部買わなければならないという選択を迫るのもいかがなものかと思う。

勘違いしてほしくないのは、おれにはこの出品者を吊るし上げようという意図はまったくない。だから「正義」の名を借りてボイコットするようなことは絶対にしてはならない。ヤフオクに限ったことではないが、理不尽な誹謗中傷や自分及び身の回りに危害が及ぶものでなければ、この手の輩に目くじらをたてるのもバカバカしい話だ。おれがこの件に対して思うのは、ボードゲームを大切にしたいと思う人にボードゲームが渡っておらず残念だなー、ということと、仮に入札者が現れたとしたら、その入札者はかなりオメデタイ人だよな、ということ、さらに分割出品されると無駄に出品リストが増え、本当にみたい出品物を探す邪魔になるという三点だ。もっとも、最後の点については「この出品者の商品を非表示にする」で解決するだけまだマシか。

*1:ゲームとしても抜群に面白いわけではなかったし。(個人の感想です)