ボードゲームの雑感「トライオミノスの思ひ出」

なんとも懐かしいゲームが日本語版で登場するというニュースを見た。

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サムネになっているシークエンスも懐かしいが、なんと言ってもトリオミノスである。かつてあったシュウクリエイションという会社が、携帯できるゲームとしてポケッタブルシリーズというのを出していて、その中に「トライオミノス」という名称で販売されていた(以下、同ゲームのことを今回の日本語版ではなく旧版にならって「トライオミノス」という)。このシリーズについては他にラミィキューブもおれは持っていたが、あまりプレイした記憶がない*1

さてこのポケッタブルシリーズのトライオミノスだが、ポケッタブルシリーズは旅行の移動中に楽しめるように、というコンセプトがあったため、コマがシリコンゴム製で、二つ折りになって薄い箱に収納されている表面ツルツルの台紙にニチャニチャくっつける仕様となっており、揺れたりしても崩れたりしないようになっていた。それはそれで良いのだが、難点もあった。まずは1回くっつけると剥がすのが面倒という点。これは致し方ないとも言える。しかしコマが三角形で角も鋭角なままなため、剥がす際に爪と指の間にコマの頂点が突き刺さって痛いのはいただけない。拷問か。
次に、角が鋭角なのも手伝って、配置する際に遊びがない。どういうことかというと、コマとコマがピッチリくっついてしまうということだ。逆にピッチリくっつけないと、ズレが大きくなっていき、ダイヤモンドに置くとき(六角形を完成させるようにコマを置くこと。ボーナス点が入る)に隙間にうまく入らなかったりする。ピッチリくっつけなかったら、それはそれでどこかに形の歪みができてなかなかうまくいかない。コマの配置を整形しようとしたら爪の間の痛みに耐えながらやるハメになる。

ポケッタブルシリーズのトライオミノスにはこうした欠点はあったが、ゲームとしては点数計算が面倒なくらいで、感覚としてはドミノに近く、出来としては普通。まあベースがドミノなのだろうから当然か。なお蛇足ながらトライオミノス(triominos)は言葉のもともとの意味を当てはめると三角形ではなく、正方形が3つ集まった図形を指す。Tri(3の接頭語)はいいとして、omino(ominosは複数形)は図形を構成する正方形のことだからだ。ちなみにドミノはDi(2)+ominoだし、テトリスで落ちてくるブロックはテトラミノTetra(4)+ominoである。一方三角形で構成されるものはiamond。従って、三角形が2つ集まった図形はダイアモンドDi(2)+iamond。トライオミノスのコマは正三角形1つなので、正しくはモニアモンドMono(1)+iamondと呼ぶべきだ。モニアモンドがたくさんつながるゲームなので、モニアモンヅが正しいタイトルであると言える。

改めてこのゲームをやりたいとは思わないが、三角形のコマつながりで「おむすび探偵団」ならちょっとやりたい…というかアプリになってんのか。時代だねえ。

*1:何よりジョーカーの顔が気持ち悪かった。というか昭和時代の雑誌でよく見られる笑いマークと似てると思ったのは俺だけか?