雑感「セブンイレブンの店舗外装について」

家から自転車を走らせること約1時間の場所に、いきつけのセブンイレブンがあった。いきつけ、というと誤解を招くかもしれない。要は、そこまで行ってから引き返してくると、往復で45キロ程度と手軽なサイクリングになるので、休憩&折り返し地点として優秀なランドマークということだ。
ロードバイクに乗る人間にとって、45キロは全然たいしたことない距離である。

だが、久しぶりにこのセブンイレブンを訪れてみると、すでに店舗はファミマに変わっていた。国道のバイパス沿いの立地で、さほど条件が悪いとも思えないので、オーナー都合の閉店かと思っていたら、何のことはない、反対側の道に移転していただけだった。まあオーナーが同じかどうか確かめたわけではないのだが。

それはさておき、セブンイレブンの外見は、一部のコンセプトストアを除き、薄茶色の煉瓦模様と相場が決まっている。一目見ただけでセブンイレブンの店舗であることがわかるようにしているのだろうが、本当に視認性だけの理由なのだろうか?

ファミマになっていた旧セブンイレブンの外観は、焦げ茶色の木目調の壁に塗りなおされていた。当然だ。遠目に見てセブンだかファミマだかわからない店舗では具合が悪い。そしてこのことこそが、セブンの外観の隠された意味なのではないかと思う。

どういうことか。

コンビニの出店場所は、それが大規模チェーンであればあるほど違いはない。つまり、そこにあるのがセブンだろうがファミマだろうが、コンビニの出店場所としてはごくごく妥当な立地であると考えられる。なかには「理解不能ッ!理解不能ッ!」と思わず口走ってしまうくらいオカシナ立地もあるとは思うが、それは例外であろう。ということは、ある店舗が閉店したら、その後に入るテナントもまたコンビニであることが多い。その場合、居抜きどころかそのまま使ってもほぼ問題ないくらい、改装費が抑えられるだろう。仮にセブンが先に入り、次にファミマが入ったとすると、店舗の改装費の大部分を先に入ったセブンが負担することになり、ファミマとしてはラッキーだ。それを面白く思わないセブンは、少しでも後釜の出店費用がかさむように、外装を煉瓦調にしているのではなかろうか。それも出店オーナーの負担で。
まあオーナーにしてみれば煉瓦調の外装はコンビニとしての認知度を高めるためなので、そう説明されれば普通に納得しそうではある。

もちろん以上のことはおれの推測に過ぎない。だがジョルノ・ジョバァーナよろしく無駄を嫌うセブンイレブンが、店舗の外見の統一にこだわるのは、単に視認性の問題だけではないと思うのである。